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zoom RSS 九州の名湯をゆく 第1湯

<<   作成日時 : 2015/10/05 18:56   >>

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みなさまこんにちは。

うだるように暑かった今年の夏も嘘のように朝晩はプーマのジャンバーが欲しくなる程に肌寒くなってきましたね。

寒くなってくると恋しくなるのが広瀬香美ですが、今日はあえてあの企画にいかせて頂きます。

そうです。

魔太郎がつるの大人気企画、九州の名湯をゆくのはじまりです。

しかも今回は皆さまからのリクエストにお答えして記念すべき第1湯「小野屋温泉」を再放送していきたいとおもいます。

夏休みの午前中に再放送されていたサザエさんを見るような気持ちで見ていただければと思っている次第です。

ではご覧下さい。





こんばんは。

九州温泉アカデミー東九州分校研究生のさとふです。



本日、私が訪れたのは大分県は庄内町にこんこんと湧き出す名湯「小野屋温泉」でございます。



まず、その佇まいは千と千尋の神隠しを彷彿とさせる温泉旅館。


良い意味でも悪い意味でも香ばしいニオイが漂っております。

玄関の前には数台分の駐車スペースがありますので車で来ても大丈夫ですが皆適当に停めるので奥に停めると帰るときに出られないという現象が度々発生しますのでお気を付けください。


入り口の暖簾をくぐるとピロンピロンと来客を告げるベルが静かな店内にこだまします。

すると、番台の後ろにある居間から店主がガラガラガラと磨りガラスのドアを開けて登場します。

時々誰も出てこない時があるのですが、そんな時は磨りガラス越しに人影がチラチラしていないかよく目を凝らして観察しましょう。

チラチラしていましたら執拗に「すみませーん!」と叫んでいると奥から口をもぐもぐさせて店主が登場します。

晩御飯時に行くと時々この光景に遭遇します。

人影も全く見えないときは私の祖母のように

「○○さーん!おらんごたるけん先に入っちょくでぇー!」

と、一言ことわってから入湯しましょう。
その際は帰りにお代を払うことを忘れないように注意が必要です。

番台をすぎると食堂がありまして、その前に小汚ない茶色のスリッパが乱暴に詰め込まれたカゴがあるので、スリッパに履き替えます。

靴下を履いている方はここで確実にスリッパを履いてください。

その先に修理される気配の全くないマッサージチェアがありますから、それを横目で見つつ視線を前に向けると男湯と女湯の暖簾が掛かっています。

横にスライドさせるタイプのドアをシャラシャラシャラと開けると便所がありまして、そのさらに奥が脱衣スペースとなっております。

脱衣スペースは冬場でも足元が冷たくないようにという店主の親切心から床に人工芝のようなものが敷かれております。

こういう細かな気配りが個人経営の温泉には散りばめられているのも魅力のひとつです。

しかし、その気配りが悪い方向へと働いてしまうというのも個人経営の温泉に入る際の注意事項として心に刻んでいていただきたいのです。


そう、、、何を隠そうこの人工芝が庄内町を恐怖のどん底に突き落とした凶悪犯罪者なのです。。。


ロンドンの町中を震撼させた切り裂き魔「ジャック ザ リッパー」と並び後世に語り継がれる庄内の町中を震撼させた小野屋の連続靴下殺し犯「キラー ソックス」。




みなさんのように平和ボケした入湯者は脱衣場に着くとまずスリッパを脱ぎますよね。

NO!NO!NO!

そんなことをすると一見乾燥して見える人工芝にぐっしょりと染み込んだ水で靴下は一瞬で水没です。

小野屋温泉に行こうと思っている方々にひとつだけアドバイスするならば、




「脱衣場のマットはマットと思うな!」

「高野豆腐と思え!」





これに尽きると思います。

ですので、小野屋温泉の正しい入浴作法としては、まず、いの一番に靴下を脱ぐ!

話しはそれからです。

ズボンを脱ぐときも裾が床に付かないように高さを一定に保ちつつ脱ぐ必要があるという上級者向けの脱衣場なのです。

そして、無事に大浴場にたどり着きますと、さながらグランドキャニオンを思わせる巨石によって作られた大浴場が目に飛び込んできます。

その奥にはナイアガラの滝に勝るとも劣らない水量を誇る打たせ湯が壮観な雰囲気を醸し出しています。

そして、小野屋温泉を一躍全国区の温泉へと誘った透明や乳白色ではない漆黒のお湯。

今までいろいろな温泉に入ってきましたが小野屋温泉の黒さに匹敵する黒さを持ったお湯にはまだ出会ったことがありません。

さて、そんな情景を目の当たりにするとすぐにでもお湯に浸かりたくなることでしょう。

しかし、慌ててはいけません。

まずは体を洗いましょう。

ここで大事なのが洗い場で今何人が水道を使っているかです。

4人以上が水道を使っていたならば諦めましょう。

どういうことかと申しますと、小野屋温泉の水道はトータルの水量は常に一定。

故に水量を10とすると一人で使っているときは当然ながら水量は10。

しかしながら、これが二人になっても分子は不変ですので一人あたりの水量は5。

おなじ要領で割り算の分母がどんどん増えていくにつれ一人あたりの水量はどんどん減っていき、5人を越えるとその水量はまさに岩清水。

ちょろちょろちょろと出てくるお湯では体なんて洗えたものではありません。

余談ですが、庄内町の小学生は例外なく全員この小野屋温泉で割り算の基礎を叩き込まれるのです。


ですので、自分が5人目でしたら水道の使用は諦めてください。

そういう時は大浴場のお湯をダイレクトに洗面器で掬いとって体を洗うといいでしょう。

しかし、これは小野屋温泉でのみ使える禁術ですのでお間違いなく。

さて、無事に体を洗いましたらいよいよ温泉に浸かりましょう。

先程も申しましたが、お湯は真っ黒ですので当然ながら底は見えません。

水深はやく70?80センチ程度と標準的な温泉ですのでご安心ください。

しかし、注意しないといけないのが所々、子供が腰掛けるためか、入湯時のためのステップなのか定かではありませんがお湯のなかに石が沈んでいるのです。

これを知らずに勢いよく第一歩を踏み出すと


ガクッ!


ってなります。

私くらいになると石の配列もすべて頭に叩き込まれているので大丈夫ですが、素人の皆様におかれましては一歩目は探り探り踏み出してください。

そして、肩までお湯につかってゆっくりと浮き世の疲れを癒してください。

湯上がりには番台の横にある冷蔵庫にキンキンに冷えたビンのコーラもしくはキリンレモンがありますのでおすすめです。

基本的に帰るときは店主は顔を出しませんので、ありがとうございましたのひと言など欲しがってはいけません。

その代わりと言ってはなんですが、ピロンピロンと電子音が来た時と同じく静かな店内にこだましますので、常連ともなるとその無機質な電子音が

「本日はまことにありがとうございました。またのご来店を心よりお待ちいたしております。」

と聞こえてくるようになるのです。

今日もその電子音に見送られながら、濡れた靴下を片手に店を出るのです。


効能:わり算が理解できる。



※この記事は明治11年に執筆された原稿の再放送です。小野屋温泉は現在閉店しております。ご了承ください。

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